2008年09月20日

中国のIT製品強制認定制度

遅めに目が覚めた土曜朝
抜ける青空を足早に駆け
抜ける白い雲が目立つ。
今朝関東に最も接近した
台風13号は既に東に去っ
て文字通りの台風一過か

台風一過.jpg



台風一過の抜けるような青空とは反対に、様々な問題がマスコミを賑わしている。
中国のメラミン汚染は端緒となった幼児用粉ミルクから牛乳、ヨーグルト製品にまで拡大し、更に今朝の新聞ではおはぎ用の中国製あんや丸大の5製品にも毒物混入がみられると。。スタバは中国国内の330店舗のうち約3分の2の店舗で、ミルク入り飲料の販売を停止すると発表したようですね。

今更ながらの中国の食の安全問題だが、日本でもマネーロンダリングならぬライスロンダリング問題で太田農相と白須次官が更迭辞任。よその国を笑ってはいられない。消費者目線を標榜した福田首相が『最後の仕事がこれかよ』と愚痴ったとか。。
舌過癖のあるグレーイメージの農相を任命した時点である程度予測できたこと。不正を長期にわたって見過ごしてきた農水省の責任も重い。関連業者から『国のいいかげんな体質が変わるとは思えない』と批判の声が高まっているが、ここに至っては政治の枠組みを一度変えてみるしかないのだろう。コップの中の総裁選びもよいが、早く総選挙をやって政界の枠組みを変えてみようではないか。『相次ぐトップ辞任 日本の凋落は止まらない』では国民は困るのだ。


あれもこれもあるが、今ひとつ目にとまったニュースは19日の読売新聞に出ていた『中国のITセキュリティ製品の強制認証制度』。

中国政府が外国企業に対しディジタル家電などの中核となる製品情報を中国当局に開示するよう命じる新制度を2009年5月から導入する方針だそうだ。
対象はICカードやデジタル複写機のほか、薄型テレビばども含まれる可能性がある。
開示を拒否すれば、その製品の対中輸出や中国での現地生産や販売が一切禁止されるという。企業の知的財産が中国企業に流出する恐れがあるばかりか、デジタル機器の暗合化技術が中国側に筒抜けとなる安全保障上の懸念もある。日本経済産業省や米国通商代表部(USTR)などは制度の撤回を強く求める構えで、深刻な通商問題に発展する可能性がある。(以上19日読売新聞より参照)


中国の威信を賭けた悲願の北京五輪は大きな混乱もなく盛況のうちに閉幕したが、もともと五輪ホスト国・中国への評価は『メダル獲得数よりも責任ある大国としての品格を示せるか否か』で定まるといわれた。北京五輪のテーマは、『緑の五輪』 『人文五輪』 『科学技術五輪』 の三つ。中国での五輪開催は、WTOに加盟した2001年に決定されたが、国際社会が北京五輪を支持したのは『五輪が中国が責任ある大国としての品格を示す契機となる』ことを期待してのことだった。

しかし、どうなんでしょうね。
北京五輪をして世界の大国に仲間入りを果たしたはずが、その五輪下でこんなことを考えているんですね。もっとも自国の産業保護を考えない国はなく、日本だって高度経済成長の最中も保護貿易を続けてきたのだから、とかく言えた柄ではないが、他国が開発した製品の機密情報を開示しないと輸入も製造も販売も許さないというのは、ちと世界の常識、国の品格に欠けるのではないかと思うが。。

風刺画列強争奪.jpg清朝末期、列強各国によって中国なるおいしいパイを奪い合われた屈辱を100年かけて払拭した経済成長であり象徴としての北京五輪であったはずだが、経済復興に伴い更においしくなったパイを今度はそうそうたやすくおゆずりしませんよ。中国を通して利を得たいならそれ相応のものを頂きますよ。とこの新制度を通して言っているのでしょうね。

この制度は、対象となる製品の制御ソフトウエアのソースコードの開示を強制するそうで、開示されたソースの試験と認証機関による試験に合格しないと製造も販売もできないという国際的に例のない制度となる。中国政府は、ソースコード開示を求める狙いについて『ソースコードの欠陥を狙ったコンピュータウイルスやコンピュータへの不正侵入を防ぐため』と説明しているらしい。国際標準のセキュリティ認証何々をクリアーのことで許さないのが中国らしいが、暗号ロジックまで開示となると他国も安全保障の問題にもまで及ぶわけで黙ってはいられないでしょう。日本の業界団体の試算では対象製品の中国国内での売上高は1兆円規模に上るという。今後の成り行きが注目される。。(閑話)


■関連情報
 ▼中国IT技術標準化政策の動向(CICC北京事務所)
 ▼CICC(財団法人国際情報化協力センター)
 ▼規制対象製品、CCC制度、産業界の動き → 続きを読むへ(10/13,11/9追加)
 ▼中国IT製品強制認定制度 延期(My Blog 09/3/20)




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達磨50% 忙中閑話。。 閑話。。。08/11/9追記

 ▼中国IT規制 実施なら販売停止も(日立製作所 古川社長)(読売新聞 10/1 ?)

  日立製作所の古川社長は30日、読売新聞のインタビューに応じ、中国が検討している情報技術(IT)製品の機密情報開示を強制する新制度について、「デジタル製品にとって(ソフトウエアの設計図である)ソースコードは命。(開示なら)極めて危機的だ」と強い懸念を示した。中国が2009年5月に予定通り新制度を導入した場合には、「中国とそれ以外で(製品を)分けることを検討する状況になりうる」と述べ、中国向けの高度なデジタル製品の製造・販売を停止することも検討する考えを明らかにした。中国の新IT規制は、日本の技術情報が中国側に流出し、企業の知的財産権が脅かされる問題が指摘されている。古川社長は、「中国は世界貿易機関(WTO)に加盟し、知的財産権を尊重すると言っている。新制度がどう発動されるのか(詳細は)まだ分かっていない」とも指摘し、政府間の交渉で新制度が改善されるかどうか推移を見守る考えを示した。プラズマテレビに使うパネル生産から事実上徹底することについては、「パネルが差別化要因になる時代ではなくなった。テレビは放送と通信の融合が進む方向で進化する。そういった点での差別化を考えている」と述べた。


 ▼中国IT開示強制 断固反対 経団連会長(読売新聞 10/7 ?)

  日本経団連の御手洗富士夫会長は6日の定例記者会見で、中国が検討している情報技術(IT)製品の機密情報開示を強制する新制度について、「(ソフトウエアの設計図である)ソースコードの開示は、裸になるということ。日本企業も全部、断固として反対であり、反対し続ける」と述べた。中国の規制強化の動きに対し、日本の産業界を代表して反対姿勢を強くアピールした格好だ。さらに、「(知的財産の保護は)国際社会の常識だ。(開示の強制は)中国にとっても決してよいことではない」と、中国の動きを牽制した。一方、日本経団連は同日の会長・副会長会議で、補正予算案の早期成立を政府・与党に求める緊急アピールをまとめた。「中小企業の資金繰り対策や個人・企業への減税など、さらなる緊急かつ思い切った景気対策を検討すべき」などと要望している。


 ▼株)チャイナウェイ 中国強制認証制度についてのセミナー資料(CNET Japan) 
  中国政府が、デジタル家電・情報機器などの中核となる製品情報を中国当局に開示するよう命じる「セキュリティ製品についての強制認証制度の導入」を2009年5月から導入する方針であることがわかり、国際的な問題に発展しつつあります。
 株式会社チャイナウェイではこの問題を解説したセミナー資料を一般公開しました。 株式会社チャイナウェイ主催で「中国セキュリティ製品についての強制認証制度」セミナーを2008年10月22日に開催しました。 セミナーは多数の出席を頂き、参加者の9割の方から満足頂けたとの評価を頂きました。
 今回はこのセミナー資料を無料にて公開させて頂きます。

 主な解説内容は下記となります。
 ■セキュリティ製品の強制認証発表と日本の報道
 ■中国ICT分野におけるセキュリティ製品強化の背景
 ■中国のIT標準化とIT強制認証の組織構成・体系
 ■今後の市場参入複雑性とその対応

  資料請求=>CHINAWAY HPより


 ▼本件に関する2ch ビジネスニュース+ ダイジェスト



08/10/13追加

二つの参考資料が詳細で参考になる。

 ▼CSAJ 中国のセキュリティ製品の強制認証措置について

 ▼JISA 中国のセキュリティ製品の強制認証措置に関するJISAの対応



08/9/22追加

 ▼同制度による開示対象の製品(読売新聞 9/21を引用)

■中国がまとめた対象リスト
 ・ICチップ用基本ソフト(OS)
 ・データベースシステム
 ・迷惑メール防止製品
 ・ネットワークの監視製品
など13項目。ATMやPOSも不正防止用にICチップ使用しているため開示対象に含まれると予測されている。

■専門家の分析による対象製品
1.ICチップ用基本ソフト(OS)
 @対象になる可能性が高い製品
  ・フェリカ(FeliCa)
  ・MULTOSといった非接触ICカード技術を用いたシステムや製品
  ・デジタル複写機
 A対象になる可能性がある製品
  ・情報家電(薄型テレビなど)
  ・携帯電話
  ・ATM(銀行等の自動預け払い機)
  ・POS(小売店等の販売管理に使われるシステム)

2.通信セキュリティー
 @対象になる可能性が高い製品
  ・ルーター(パソコンとインターネットの中継機機)

3.データバックアップおよびデータ復元ソフト
 @対象になる可能性が高い製品
  ・コンピュータサーバ(複数のコンピュータを動かす機転となるもの)


 ▼日中貿易B2B情報サイト Made-in-China
  情報セキュリティ製品に強制認証導入へ

  国家認証認可監督管理委員会は5日、情報セキュリティ製品の一部に強制認証制度を導入すると発表した。国家品質監督検査検疫総局と国家認証認可監督管理委員会は先日、「製品品質法」「標準化法」「輸出入商品検査法」「強制的製品認証管理規定」「国家情報セキュリティ製品認証認可制度の構築に関する通達」に基づき、境界セキュリティ、通信セキュリティ、ID認証とアクセスコントロール、データセキュリティ、プラットフォーム、コンテンツセキュリティ、評価・会計監察・監視、アプリケーションセキュリティの8類、ファイアウォール、セキュリティルータ、スパムメール対策など13種の情報セキュリティ製品に対し強制認証制度を導入するとの公告を出した。09年5月1日以降、強制認証リストに入っていながら強制製品認証証書を未取得、または中国強制認証マークを未添付の情報セキュリティ製品は、出荷、販売、輸入、その他経営活動における使用を禁じられる。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。

URL: http://china.made-in-china.co.jp/article/fun/newsinfo/newsid/5308.htm

 ▼中国ソースコード開示 日本人がとるべき選択(ASCii.jp) 09/6/16追加

「おたくのICチップを採用した病院の電子カルテ管理システムが、公立病院に採用された。ついては、ソースコードを開示してほしい」――今回、取材で“懸念”として上げられた一例である。

一時は、世間を大きく騒がせた中国政府によるITセキュリティ製品の強制認証制度。5月に中国政府が一年の実施延期と、適応範囲を政府調達に限ると発表した(関連記事)ことで、猶予期間ができたかに見える。なかには、威勢よく制度を掲げたものの、「反響の大きさに驚き、着地点として延期を発表したのではないか」「このまま実施自体もなし崩しになるのでは」との見方もある。こうした見方も出てきている今、あえて問題点を再確認し、日本のとるべき道を考えたい。

posted by あすなろ at 14:57| 東京 曇り| Comment(0) | TrackBack(0) | IT関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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