世界を吹き荒れる不況の嵐をよそに、アラブ首長国連邦のドバイで20日夜、ヤシの形をした人工島「パームジュメイラ」では超大型複合リゾート施設「アトランティス・ザ・パーム」のオープニングを祝い、数百億ドルを投じた超豪華パーティーが開催された。主催者側の発表によると、パーティーには2000人を超す世界各地のセレブが招待され、打ち上げ花火は、北京五輪式典の7倍の規模だという。(AFPBBNewsより)
ドバイの活性化戦略の中核は『世界最高』や『世界唯一』を連発する話題作りにあると言われるが、パームジュメイラの超豪華パーティーもその一環なのだろう。
しかし、そんな強気のドバイといえども、現在、起こっている世界的な金融市場の混乱と無縁ではない。ドバイ証券取引所の株価の急落が報じられ始めたのが先月初旬。今日の読売新聞には、世界のセレブが集合した超豪華パーティーとは裏腹にその道の専門家から先行きの波乱を暗示するかのような『暗雲』という言葉が出てきた。
ドバイはヤバイのか?読売の記事を引用させていただく。。
湾岸開発 「金融と物流のハブ」に暗雲
金融危機が深化する中で、ペルシャ湾岸産油国の投資と建設のブームにブレーキがかかった。近年のペルシャ湾岸の開発ブームを先導してきたのはUAEのドバイである。豊富な原油埋蔵量を誇るUAEアブダビは天文学的費用でルーブルなどの美術館の分館を誘致し、大国サウジアラビアやカタールなどもドバイ型開発に乗り出した。
しかし、豊富な石油の富とは不釣り合いに、人口は極めて少ない。各国は米国との二国間の安全保障協定で身の安全を確保し、高価な兵器を買い込むだけでなく、運用や維持まで依存する。経済活動は人口の多数を占める外国人労働者に支えられているが、低賃金で、労働条件も劣悪、法的保護も弱く不満が募る。資材不足と価格高騰も重なって工事が滞り、華々しく打ち上げたプロジェクトがコンピュータ・グラフィックスのままにとどまる。
『世界の金融と物流のハブになる』という意気込みに根拠がない訳ではない。中東・インド・西欧諸国でも4〜5時間以内で行ける地理的条件はグローバル企業にとって魅力的だ。しかし、世界のクレーンの25%がドバイに集まるとなどと言われるほどの開発ラッシュでできあがるとされる巨大ビル群に実需がどれだけあるのか?1年で2倍といったペースで高騰してきた不動産市場はついに下落に転じた。湾岸諸国の経済を根本で下支えするのはいうまでもなく石油輸出収入だが、今年7月に1バレル147ドルを超えた原油価格も、先週は50ドルを切った。
湾岸産油国に関する情報の多くは利害関係者から発せられている。外国メディアも例外でなく、支局を開設するなど投資をしている以上、発展してもらって湾岸情報が価値を持ってくれないと困る。「提灯持ち」のような記事が近年多すぎた。「加熱したマーケットを一度冷やした方が、長期的に健全な発展につながる」といった指摘も、事態の深刻さを取り繕う発言と邪推されて、市場の不安が収まらない。
(24日 読売新聞アジアスコープ 池内恵氏記事を引用)
かなり深刻な状態に陥りつつあるようですね。
超怒級バブルとも言えるドバイは本当にもつのか?
歴史は『破裂しないバブルはない』と教えているとか。
永遠の繁栄か砂上の楼閣・バベルの塔か、砂漠の人口都市国家ドバイのチャレンジが続く。。
■関連情報
▼ドバイ・ドリームの光と影(My Blog)
▼世界一高い1000mビル(My Blog)
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止まったクレーン ドバイ解雇の波 上昇都市 伸びぬ摩天楼
中東の金融・物流センターとして21Cに入って猛烈な勢いで発展を続けてきたドバイにも世界の金融危機の影は忍び寄っていた。
ドバイ居住者の8割を占める外国人労働者の滞在許可証は、仕事や労働許可証と不可分に結びついている。食を失えば、雇用者が労働局への解雇届を出を遅らせるなど特別な措置を講じない限り、1ヶ月以内に出獄しなければ鳴らない。「ドバイに失業者がいない」と言われる所以だ。
ヤシの木を象った「パーム・ディラ」ではクレーンの多くが動きを止めていた。ドバイを代表する政府系ディベロッパーで「3本のヤシ」プロジェクトを推進する「ナヒール」社は11月30日、総従業員の15%にあたる500人を削減する方針を明らかにした、資金繰り悪化によるプロジェクト停止が理由。オフプラン(設計段階)の事業の大半が停止された。民間最大のディベロッパー「DAMAC」も11月に200人の解雇を発表、解雇の波は確実に広がっている。
ドバイ型バブル崩壊 不動産下落でマネー流出
ドバイでは普通ならリスクがなく賃貸収入も見込める完成物件よりもオフプラン物件(設計図段階)の方がわずかに高かった。その理由は、オフプランなら売り出し価格の5〜10%の頭金で買え、それが1割値上がりした時点で転売すれば、投資資金が2〜3倍になってかえってくる。このレバレッジの魅力が、世界の投機的な資金をドバイの不動産市場に引きつけ、オフプラン物件の価格をつり上げてきたのだ。
が、このマネーゲームは不動産価格が下がらないという神話の上に成り立つ。
しかし、その神話は世界金融危機の波及とともにもろくも崩れた。ドバイの住宅売値価格が9月から10月にかけて初めて4%下落に転じた。そして投機的資金はあっという間に姿を消した。オフプラン物件の購入需要は今やまったくといっていいほどなくなった。さらに銀行が住宅ローンの貸し出しを制限し、需要に冷や水を浴びせている。銀行の貸し渋りは、投機的資金の退散と相まって、ディベロッパーの開発資金も枯渇させ、プロジェクトの中止や縮小に拍車をかけた。
流れを変えれるのは豊富な石油収入と貿易黒字に恵まれたUAE連邦政府。不動産金融専門の地元2大銀行を政府傘下に統合すると11月末に発表した。アブダビが主導する連邦政府が、ドバイ救済策に本腰を入れ始めた証とみられている。
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